本日令和6年6月6日、のほほん舎は6周年を迎えました。これもひとえに、みなさまのおかげでございます。本当にありがとうございます。

ということで、たまには綴ってみようかなと。

デザイン事務所や企業インハウスなどで修行すること8年。ペーペーの自分でもこんな有名な企業やお店の仕事に携われるんだと、猛烈に鼻息ふんがふんが爆烈にマウスかちかち励んだ日もあれば、終電、早出、徹夜、休日出勤、自宅に持ち帰るのオンパレードな毎日に、もぉいい!もぉわかった!!デザイナーなんてやめてやるっ!!!と小声でぶつぶつ…の日もありました。チラシに「あなたの理想の暮らしを〜」みたいなキャッチコピーをレイアウトしながら、そんなもんどこにあんねん!と毒を吐き、もはや心の温もりを失っていく自分とブラック業界ならではの労働環境に嫌気がさし、うん。どうしよう。。まぁなんとかなるっしょ!の勢いで無計画に独立。のほほんと毎日を過ごしたい、という想いから、のほほん舎を設立しました。

とはいえ、当たり前に仕事はゼロ。のほほん舎を知ってる人もゼロ。というわけで、まず知ってもらうための営業活動に勤しむ毎日。ドキドキしながら普通のお客さんを装って入店。ただただおイタをしないように気を張る。そして、ビクビクしながら帰り際に自己紹介をして、ブルブルしながら会社案内DMを手渡す。これを1日に多い時で7回。どこのお店に伺っても、みなさま優しく接してくださるのでうれしい気持ちになり、いつもニタニタしながらお店を後にしつつ、気づけばTシャツのワキがびっちゃびちゃだった日々を思い出します。そこから実際にお仕事をいただいたり、個展を開く機会をいただいたり、野菜をいただいたり、結婚式に出席いただいたり、妻の働くお店に顔を出していただいたりと。本当にたくさんの方と仕事の枠を超えたお付き合いをさせていただき、この歳で新たに友達や知り合いが増えていくことに喜びを感じております。

ふと思います、よくこの道に進んだなぁと。中学生の頃の美術の成績は5段階で2。学生服のホックを締め、背筋を伸ばし、まじめに授業を受けていたものの、壊滅的な絵の下手さ。ちなみに、父は美術の教員でしたが、見事にそのDNAは受け継がれず。将来は高校の日本史の先生になりたいと大学の史学科へ入ったものの、さてさていよいよ就職か〜って時に、先生?!なんかちがうなぁ。てか、もうそんなに日本史興味ないやん?!と思い、なんかデザインておもしろそうだなぁとの思いだけで卒業後に専門学校へ。当たり前に社会人になると思っていた両親へ、ビッグサプライズをかましました。でも、これでよかったのかなと。決して天職とは思いませんが、適職だったのかなと。デザイナーに求められるのは、論理的な思考と細やかさです。理屈っぽくて細けぇ男の私には合っていたのです。

そんなこんなで、デザイナーになれるっしょ!の全くの根拠のない自信だけでスタートを切り、経験値は上がるが、人間値は下がるという時代を経て、なんとか今日の日まで生き長らえております。

ひとまず10周年。次はここを目指してまた今日からのほほんとやっていきたいと思います。

あと、これは余談ですが。

8月に第一子が生まれる予定です。こんな私もお父さんになります。みなさま、引き続きたくさんお仕事ください。こどもに白米を食べさせてあげたいです。

のほほん舎もみなさまの平穏な毎日がずっと続きますよう、デザインという形で尽力させていただきたいと思っております。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。